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<C1-1>カウンセリング期間の短期化

<C1-1>カウンセリング期間の短期化 

 

(短期化の前提) 

 私はカウンセリング期間(治療期間)というものは、ある一定の時間は必要でありますが、あまり長期化することには賛成していません。長期化することはカウンセラー、治療者にとっても負担があり、同じようにクライアントにとっても負担が大きいからであります。時間的、経済的、さらには相当な労力も双方に求められてしまうのであります。 

 ただし、これだけは押さえておきたいと思います。カウンセリングや心理療法において、時間をかけるべき部分には時間をかけ、そうでない部分は短縮する方が良いという点であります。治療の短期化と言った場合、治療が短期化されるというイメージを持たれるかもしれないのですが、そうではなく、治療には時間をかけ、非治療的・反治療的な部分は削減していくという意味であります。これが本章での前提になりますので、ぜひご記憶願いたいのであります。 

 

(短期化を目指すようになった背景) 

 私が開業した当初はカウンセリングの期間に特にこだわりはありませんでした。クライアントは来たいだけ来ればいいといった考えをしていました。そして、クライアントと長い付き合いをしていけるといいなとも考えていました。 

 もし、条件がいいのであれば、今でもクライアントとは長い付き合いをしたいと思っています。初期の精神医学の本などを読むと、若いうちに発病して入院し、そのまま病院で生涯を終えたといった患者さんの記述に遭遇することがあります。そういうのを読むと「いいなあ」と憧れの気持ちも生まれてくるのです。 

 こういう症例は、現在では失敗ケースとして評価されると思います。病院に入院して、一生治らなかったということになるからです。しかし、当時の病院環境は脇へ置くとして、一生抱えてもらえる患者さんは幸せだったかもしれない、とそのような気持ちが生まれてくるのであります。病院は、患者さんが亡くなるまでその人を抱え続けていたということになるのです。決して見放したりはしなかったのであります。 

 現在、それと同じことをする病院があるとすれば、間違いなく「叩かれる」のではないかと思います。ずいぶん厳しい世の中になったという気がしてきます。 

 アメリカでは、短期間で成果を上げない臨床家は淘汰されていくそうであります。これは日本とは制度が異なるのですが、保険屋が介入してくるそうであります。一人のクライアントの治療期間が長いということであれば、保険屋が割り込んできて、そのクライアントを短期間で成果を上げる治療者へ回すそうであります。アメリカはアメリカでシビアな状況があるのでありますが、それと近い状況が日本でも起きると私は確信しています。 

 現代はとにかく短期間で効果の上がらないものは価値がないとされる、そういう風潮があるように思います。なんでもいいのですが、ダイエットでも、体力をつけることでも、同じような商品であっても、短期間の効用を売り物にしているのであります。まずは一か月お試しください、などといった宣伝文句がこっちで聞かれたかと思えば、二週間だけでも続けてみてくださいといった宣伝文句をあっちで聞くといった状況であります。 

 効率化、合理化、スピード化、こうしたことが重視される時代はなんとも生きにくい気もするのでありますが、カウンセリングも時代の波に揉まれてしまうのはやむを得ないことであるように思います。 

 加えて、私が短期化を目指すもう一つの背景として、クライアントの事情があるのであります。目まぐるしく生活が変化していく中で、転勤をする人もあり、どうしても中断しなければならないといったケースもよくあるのです。そういうことが以前よりも増えたようなイメージが私にはあります。また、親の看病や介護で中断するといったケースも多く、これは特に親カウンセリング(子供の問題で親がカウンセリングを受けにくるというもの)で頻繁に見られるものであります。 

 カウンセリングを継続したい気持ちが私とクライアントの双方にあっても、それが実現しなくなる場面が出てくるのであります。時間が限られており、その限られた時間でできるだけのことをしていかなければならなくなるのであります。その意味でも、どうしても短期化を目指さなければならなくなるのであります。 

 

(時間がかかりすぎる) 

 心理療法は時間がかかりすぎるという批判をよく耳にします。この批判は一部では正しいと私は考えています。しかし、一方では、時間をかけることはそんなに悪なのかという気もしています。 

 冒頭で述べたように、時間をかけるべきところには時間をかけた方がいいと私は考えています。時間がかかりすぎるという批判は、そこの区別をつけないままなされているという気がします。 

 例えば、治療に8年かかりましたという人がいるとしましょう。8年は長いとお感じなられる人もおられるでしょう。私も長いと感じます。しかし、それだけで批判するのも正しくなくて、この8年の中身を吟味しなければならないのです。 

 仮に、この人は治療に入るまでが3年あり、治療に3年かけ、その後の経過観察に2年かかったということにしましょう。この場合、中間の3年は決して短縮してはいけないのであります。 

 最初の3年は、治療を受けてはいるけれど、この人が本腰入れて治療に取り組むまでの時間であります。私としてはこの時間を短縮したいと考えています。 

 最後の経過観察は、心の病や問題は反復が問題になるので、この期間は確かに必要なものでありますが、別の形で行い、治療期間に含めないやり方もあるかもしれません。 

 どこを短期化して、どこに時間をかけるのか、そして時間をかけなければならない部分に時間をかけているという場合、批判の対象にするわけにはいかないのであります。 

 

(私の持説) 

 以上を踏まえて、私は次の持説を信じています。 

 「心の問題は、当人が真剣に取り組んで、且つ、道を踏み誤ることがなければ、一年もあればかなり改善するものである」と。 

 実際、私の体験でもそうであります。クライアントたちを見ていてもやはりそうなのであります。一年も続ければかなり改善できるのであります。 

 ただし、二つの条件がありまして、真剣に取り組むという条件と、道を誤らないという条件であります。前者はクライアントの姿勢とか態度といったことが関係します。後者は、長期化する要因を避けることという意味であります。私たちはまず、何が長期化に貢献してしまうのか、そこから考えていきたいと思います。 

 

(文責:寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)