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<E2-7>出会いから結婚まで~交際期(1)

<E2-7>出会いから結婚まで~交際期(1) 

 

(交際期) 

 潜伏期と交際期を明確に区別することは難しく。両者は重複していることが多いものであります。両者を区分したいと思いますので、一応、次のような境界線を引くことにします。 

 潜伏期においては、その相手はまだ特定の相手として際立っておらず、他の人間関係の一つという位置付けであるのに対して、交際期においては、その相手は特定の相手となっており、特別な存在となっており、他の人間関係とは一線を画するようになります。相手が特別な存在として意識されるようになる時点を交際期の開始と見做しておきましょう。すでに述べたように、これは仮のものであり、尚且つ、それがいついつのことだったと明確に言えるようなものでもありません。 

 中には何年の何月に二人の交際が始まったと言う夫婦もあるのですが、実はこれは非常に漠然としたものであります。もともと境界線自体が漠然としたものになるので、どの時点を交際開始と認めるかは任意になってしまうのです。実際にはその年月よりも前後していることもあるのです。おそらく、この交際開始は外的な基準に基づいて述べられているものと私は思うのです。内的な、心理的な意味での交際がいつ始まったのかは本当には分からないものであり、それは外的な基準で測れるようなものでもなく、場合によっては結婚してもなお交際に至っていないことだってあり得るものと私は考えています。 

 出会いから潜伏期を経ます。相手との関係は生まれているとしても、そこではまだ他の友人知人の人間関係の一つに過ぎないのです。そこから心的に一線を画すのです。それが交際の始まりとなるわけですが、相手との関係が特別なものになり、それによって相手との交際が人間関係の中心となり、他の人間関係は背後に押しやられてしまうのであります。その相手との関係が増え、その他の関係は減少する傾向が生まれるわけであります。そのような体験をする人が多いのではないかと思います。 

 

 さて、交際が始まります。友達同士から恋人同士といった間柄になっていきます。交際開始から結婚乃至は婚約まで一年くらいであります。長くても二年であります。私はそれを一つの基準にしています。 

 昔はお見合いを斡旋するような人たちがいました。例えば独身男性に未婚女性を紹介してお見合いをさせるのです。その二人が交際を開始して半年後に結婚の話が出ていないならば、この斡旋者は次の未婚女性とのお見合いをお膳立てするのだそうです。これは何かで読んだ記憶があるのですが、出典を忘れてしまいました。半年で見切りをつけるなんて、ずいぶん短気な感じがしたのを覚えています。それはともかく、半年で決まらないならいつまで待っても決まらないということであり、ズルズルと引き延ばしても男女とも適齢期を無為にしてしまうことになるので、さっさと次に移るということであるようです。 

 肝心な点は半年という期間であります。おそらく、これは妥当なところなのかもしれません。交際を開始して半年くらいで結婚の話が出てくるものなのかもしれません。しかし、その一方で、現在はもう少し時間がかかるかもしれないとも思うので、その倍の一年を私の中で一つの基準にしている次第であります。交際が始まって一年、長くても二年後には結婚の話が出ており、次の婚約期に入っているものであると私は考えています。 

 

 交際開始から一年、長くても二年後には結婚の話がまとまっているものであります。交際期間はそれ以上にもそれ以下にもならないのが常であると私は考えています。 

 上手くいかない夫婦の場合、交際期間が異様に短いか、もしくは過剰なまでに長いか、そういうことがよく見られるのであります。本項では前者を考えてみましょう。 

 交際期間が短い場合、例えば出会ってから三か月後に結婚したというような夫婦では、交際期間と呼べる部分が二か月くらいであったりします。相手のことを十分に理解する間もなく結婚したという印象を私は受けるのであります。 

 これは私の知人男性の話でありますが、この人は出会い系というのか、そういうサイトを活用して女性と知り合ったのでした。交際らしきものを始めて、1,2か月後に、この二人は同棲を始めたのです。個人的には、私はそれはちょっと早いと思ったのですが、彼らがそう決めたことなので、口出しするわけにもいきません。また、彼はいろいろな事情もあって、正直なところ、あまり稼ぎがない男性であったのですが、この女性はすこし贅沢好きなところがあるように私には思えたのです。彼女と一緒にやっていこうとすれば、彼はその前に少し仕事にも精を出して収入を増やした方がよさそうであります。順序が逆になっているのです。彼の稼ぎが増える以前に、彼らはお金のかかる生活に踏み出してしまっているのでした。この女性が貧しさとか質素さとかにどれだけ耐えられるか私には疑問だったのですが、その後しばらくして二人は別れたのでした。最初から無理のある交際、同棲だったのであります。 

 相手のことがお互いによく分かっていれば、こうもならなかっただろうという気がします。お互いに友達としては良かったかもしれませんが、結婚して夫婦になるのには無理がありすぎるようでした。彼らは同棲して破綻したのでしたが、結婚しても同じ結末を迎えたことと思います。 

 

 交際期間が過度に短くなる一つの要因は、当事者が何らかの理由で結婚を急いでいるという事情があるようです。 

 結婚を急ぐのは、それに関しての不安が存在しているからであると思います。それは、例えば、結婚できないのではないかという不安であることもあるでしょうが、一人取り残されることになるのではないかとか、ずっと孤独に生きなければならないのではないかとか、誰からも見放されるのではないかとかいったように、はるかに深刻な不安であることも多いという印象を私は受けています。そして、その背後には自分自身を頼りない存在として経験している自己体験様式があるように思われるのです。もちろん、それ以外の事情の人たちもあるので、これを一般化してはいけないことでありますが、そのような人がけっこう多いのではないか、と私は個人的にそのような印象を受けている次第であります。 

 事情は個人によって異なるとは言え、こうして結婚を急ぐということになれば、それはある意味では「自分が助かるためだけの結婚」というニュアンスが色濃くなってきます。また別の機会で述べることになるでしょうが、「自分が助かるためだけの結婚」は上手くいかない夫婦のけっこう典型的な結婚であるように私は思うのです。これは、要するに、自分が助かったらもはや相手の存在価値とか必要性が失われてしまう、そういう結婚であるからであります。 

 

 当事者の個人的事情はさまざまであるとしても、交際期間が過度に短い場合、自分が本当はどういう人と結婚したのか知らないまま夫婦になっていることが多いようであります。結婚して以後も、相手のことをよく知らないまま夫婦生活を送っているのです。こういう場合、例えば、こちらの知らない一面を相手が見せた時に大いに動揺することもあるのです。自分はそんな人と結婚したのではないと思うようになるのです。いわば現実を突きつけられてうろたえてしまうというわけであります。そして、この人は混乱するようになるのですが、一方の心的混乱が夫婦全体の混乱として問題化していく、そのようなことも生じるのであります。 

 

(文責:寺戸順司-高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)