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<E3-3>キレる配偶者~「引き下がり」パターン

<E3-3キレる配偶者~「引き下がりパターン 

 

 キレるパートナーという問題に関してそこにはさまざまなパターン見られるので、その分類を試みています。あくまでも私の個人的な分類であります。 

 前項では、(A)「例外」パターンを取り上げました。これはその人がキレるということはめったになく、「例外的」な現象であるというものでした。 

 本項で取り上げるのは(B)「引き下がり」パターンと呼んでいるものであります。これはどういうものかと言いますと、その人がキレそうになると、キレる前にその場から「引き下がる」という行動を取るところに特徴があります。 

 「引き下がるというのは、文字通り、キレそうになるとその場から立ち去るというものがよく見られるように思います。ある人は自室へ、ある人は職場へ、自分が相手にキレてしまいそうになると、その場から遠のこうとされるわけであります。また、心を閉ざすとか、意図的に注意を他へ逸らすといったことをする人もあるのですが、これらも心的にはその場から引き下がることになりますので、このパターンに含めています。 

 いずれにしても、このパターンに含まれる人たちは、自分がキレそうになると、キレる前にその場から退散しようとされるのです。現実の行動であろうと、心的にであろうと、彼らはその場からの退散を試みられるのであります。彼らは自分がキレてしまいそうになるのを、なんとかキレないようにしようと試みているのであります。 

 

 さて、ここにも下位分類ありまして、この人は自分パートナーにキレそうになるとその場から引き下がることで処理しようとされるのですが、(B―1)それにおおむね成功する人たちと、(B―2)それにたいがい失敗してしまう人とに分けることができそうであります。(B―1)は、おおむね成功して、たまに失敗してキレてしまうといった人たちであり、(Bー2)は成功することがほとんどないという人たちであります。 

 この「引き下がり」パターンでは、キレる側がカウンセリングに来られることが多いように感じているのですが、詳しく言うと、(B―2)に属する人たちが来談されることが多いのであります。なぜ、そうなのか次に順を追って述べたいと思います。 

 

 この人たちが、例えば感情的に不機嫌になり、今にもキレそうになる自分を知覚するとその場から引き下がるのは、それが功を奏してきたという歴史があるからであると私は考えています。その人は経験的にそれがうまくいくということを知っていることが多いのではないかと私は思うわけであります。そうであるとすれば、彼らは基本的には自分にとって上手くいく手段を講じていることになるわけであります。 

 それがなぜ失敗するのかといいますと、パートナーがそれを妨害するような形で介入してしまうからであります。この人は引き下がろうと欲するのですが、パートナーがそれを許さないといった状況がけっこう見られるのであります。 

 その場の雰囲気とか関係がピリピリしてきて、その人は不機嫌になり、キレそうになるわけです。その人は、その人にとって有効な手段、その場から引き下がることを試みるのであります。ところが、パートナーがその人を「挑発」するようなことを言ったり、引き下がることを認めなかったり、引き下がっても追いかけてきたり、引き下がってもすぐに割り込んできたりなど、そのような動きを見せるのであります。そして、その人はパートナーのそうした動きに反応してしまうようであります。そうして、この人はキレてしまうというわけであります。 

 別項でケースを掲載しておきますので、興味のある方はお読みいただければと思います。 

 

 この「引き下がり」パターンに属する人で来談するのは男性、つまり夫が多いという印象を受けています。こういう対処をするのは男性に多いのかとも思ったことがあるのですが、どうもそうではないようで、女性(妻)が引き下がることもあるようです。その場合、夫は妻のその行動を許容していることもあるようであります。あまり男女差のようなものはないのかもしれません。 

 

 この対処策を講じることができずにキレてしまうこと、つまり(B―2)に属する人の場合、これを(B―1)の段階にしていくことがまずは求められるのであります。その人が新たな対処策を身に着けるよりも、その人に通用していた対処が実現できる方が早いからであります。 

 うまくいく夫婦では、キレられる側が相手の引き下がりを許容してくのであります。この人は、相手が引き下がるのは相手の問題として見えていることが多いように私には思われているのですが、そうではなく、相手が引き下がるのはパートナーに対する配慮でもあるというわけなのであります。あるいはその人の問題でもあり、同時にその人のパートナーへの配慮でもあると言ってもいいかもしれません。この人は引き下がることによってパートナーに感情をぶつけてしまわないようにしているのであります。このことがキレられる側に理解されるといいのですが、なかなか理解されないこともあるのです。 

 夫がキレるというケースであれば、夫がキレそうになる前に引き下がることを妻が容認し、夫がそれをすることを許容するのであります。夫がそれで治まるのであれば、それだけでこの夫婦はかなりラクになることもあります。お互いの負担や否定的な感情が低下するからであり、お互いにパートナーと付き合いやすくなるようであります。 

 さらにうまくいく夫婦では、キレられる側が学習するのであります。キレる側が引き下がる前に、それを察して、自分からその場を引き下がって、その人を一人にするのであります。 

 夫がキレる場合であれば、妻が夫の様子から判断して、夫が引き下がる前に自分から引き下がり、夫を一人に置くのであります。こういうことをするようにもなるのです。  

 ただし、これらはその人のキレる頻度が下がるというだけであって、その人がキレそうになることの要因に関してはほとんど何も変わっていないのであります。そこは手つかずであるわけであります。従って、これは関係改善とか問題解決のための前段階にあるものなのであります。一方がキレる頻度が下がれば、もう一方も気分的に落ち着くというだけなのであります。お互いにそれで気分的に楽になるというだけなのであります。中にはそれだけで十分だとして、カウンセリングをそこで終えるという夫婦もおられるのでありますが、個人的には少々不十分であると考えています。 

 

 一方うまくいかない夫婦の場合決して相手の引き下がり」を許容しないのであります。自分(キレられる側)だけ辛抱するのは不公平だとか、引き下がって相手が本当に治まるのか保証がないとか、そのようなことをおっしゃられるのであります。非常に不安の強い人であるという印象を私は受けています。 

 中には、相手にキレさせた方がいいと、どこかで思っているのではないかと思われるような人もおられるのです。落ち着いて話し合いをすると、その人にとって何か見たくないものを見てしまうのかもしれません。それを見るくらいなら相手がキレてうやむやになってくれる方がいいと、ちょっと意地悪な解釈でありますが、そういう印象を受ける人たちもおられるわけであります。この夫婦は彼らにとって大事なことが話し合われることがないのであります。だから、この夫婦はなかなか進展しないのであります。 

 

 本項では引き下がりパターン概観しました。特に(B―2)に属する人たちクライアントになるので、そのパターンを中心述べてきました 

 

文責寺戸順司高槻カウンセリングセンター代表カウンセラー