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2022年1月28日 金曜日

1月28日:尋ねたいことすら尋ねられない

1月28日(金):尋ねたいことすら尋ねられない

 今日も午前中は外回りだ。一日で全部こなしてもいいのだけれど、分けたほうが膝への負担が少ない。今日は役所、携帯ショップとめぐり、あとはちょっと入用のために買い物をする。
 通りを歩いていると、小さなお子さんを連れたお母さんを何人か見かけた。別によくあることなんだけれど、もしかすると保育園や幼稚園が休園しているのかもしれない。子供はキャッキャッとはしゃぐが、その姿を見ても僕はかわいいとか思えない。むしろかわいそうだという気持ちが湧き上がる。この子には辛い将来が待っているのだろうなと思うといたたまれなくなる。
 母親の方もそうだ。僕が見た感じでは、やはりたいへんそうである。あんまり若い母親をジロジロ眺めるのもはばかれるのだけれど、疲労感が漂っている感じの人もいた。普通に子育てでたいへんなところに、このコロナ禍が襲い掛かってくるのだから。

 そういえば、今朝あるCMをテレビでみた。家庭の経済状況で大学に行けず、夢を断念せざるを得ない、この不公平感を訴えるCMだった。不公平感はわかるけれど、こういうCMは、下手をすると、夢の断念を禁じるメッセージを伝えかねないと、そんなことを思ったのだった。つまり、世の不公平がそれを妨害しているのだが、夢というものは絶対に実現させなければならないものであり、どの人もそうしなければならないのだ、といったメッセージである。不公平は賛成ではないけれど、夢を断念する権利も人間には与えられないといけない。夢が実現できなかったとか諦めたということで落伍者とみなされるような環境を作ってもいけない。
 夢を実現させる人間よりも、夢を断念してそこから生きなおしている人の方がはるかに立派である。僕はそう思うので、金メダリストとか、そういう人を素晴らしいとは思っていないのである。子供のころからの夢を実現させただけのことじゃないか、それのどこがすごいのか、などと思ってしまうことが多々ある。
 今日見かけた子供たちも、人生のどこかでそれに遭遇するだろう。母親はすでに遭遇しているかもしれない。「こんなはずじゃなかった」と心底体験してしまう場面だ。不公平や不条理も、時には受け入れていかなくてはならない。自我の未熟な人ほど、不条理を前にして何もできなくなる。
 AC者なんかはそうなのだ。彼らが崩れるきっかけとなるのは不条理的な状況である。これに直面して彼らは硬直してしまうのだ。そして、何もできなくなる状態で唯一できることにしがみつく。親の攻撃である。それしかできなくなる人もある。問題はそんなところにはないかもしれないのだ。だから彼らは人生と労力をただ浪費しているだけであり、その間にもどんどん人生は流れていく。個人の感情などとは無関係に社会は変わっていく。そうして人生からも世の中からも取り残されていくだけなのだ。彼らはそこから抜け出せない。そこから抜け出さなければならないということがまた不条理に思えることだろう。

 AC者の話は今は置いておこう。
 役所に行って書類をもらってきた。まあ、なんとも物腰の柔らかな人が対応してくれた。ゴチャゴチャ尋ねられたりするのは面倒だと思っていたけれど、そういうこともまったくなく、柔和な感じで説明してくれた。
 次に行った携帯ショップでは、逆にチョイと腹立たしく感じた。スタッフ全員の手がふさがっている状況であることを入店して一番に聞かされた。高槻のあの支店はもう少しスタッフを増やしてもいいのではないかなどと思う。いつ行ってもスタッフの手がふさがっていそうな感じである。忙しそうにしていると、こっちも慌ててしまうし、時間を割いてもらうのも気が引けてしまう。
 僕に問い合わせる人の中にもそういう感じの人がいる。質問を受けて、そういうことはかかりつけのお医者さんに尋ねたほうがいいですよ、と僕は答える。するとお医者さんが忙しそうで尋ねることができないなどといった返事をいただく。僕はヒマだと思われているということか。まあ、それはさておき、忙しいというのは案外不親切なことである。そこが繁盛しているほど、この人がしているような体験をする人が出てくるのである。
 したがって、患者さん一人一人に付き合うので人気があり、たくさんの患者さんに来ていただいてるという医師は、僕の中では矛盾していることを言っているのである。一人一人の患者さんに本当に付き合ったら、とても数がこなせなくなるはずである。自分では一人一人の患者さんに付き合っているつもりでも、尋ねたいことすら尋ねられない患者さんがいるということも自覚しておいたほうがいい。
 尋ねたいことを尋ねることができないというのは、その人の気の弱さのためであるといえばそれまでであるが、そうではない。気の弱い人でも状況を作ってあげれば、案外、物事を質問してくれるものである。質問のタイミングを用意してあげると質問してくれるものであるし、時間があるということをこの人に伝えておくことも有効である。また、今日質問し損ねたことがあっても、次にまた質問をする機会があることも伝えておくといいのである。
 今日の携帯ショップの対応は、まず時間を割けないということを伝えていることになる。そのことが伝わると、こちらは断念するか、できるだけ手短に済ませようという気持ちになる。あまりこの店員さんとは付き合えんなという気持ちになる。

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー)

投稿者 高槻カウンセリングセンター

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