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2020年12月13日 日曜日

12月13日:キネマ館~『巨大クモ軍団VS GO GOダンサーズ』

12月13日(日):キネマ館~『巨大クモ軍団 VS GO GOダンサーズ』 

 

 このチープな日本タイトルに目を奪われて、思わずレンタルしてしまった。B級丸出しの映画だ。期待に違わず、案の定の内容だ。こうなると分かっていたのに鑑賞に費やした80分を返せと言いたくなる。こうなったらブログのネタにでもして、少しでも元を取ってやろう。 

 

 物語は二人の運び屋から始まる。彼らが運んでいるのは乾燥大麻なのだけれど、それもただの大麻ではない。特殊な製法で作られた並外れた効き目のある大麻だということ。そこに入り込んでいたクモたちが、その大麻を食ったことで強大化し、狂暴になったということらしい。 

 この大麻はゴーゴーパブのオーナーの元に運ばれる。オーナーはそれを売って金を稼ぐ算段である。と言うのは、この店が経営難に陥っており、数日内に金を工面しないと買収 されてしまうからである。 

 このショーパブが経営難なのは、三人しかいないダンサーがそれぞれきわめてクオリティの低いショーしかしないからである。加えて、客同士のもめ事、客とスタッフのもめ事にも事欠かない。おまけに店の裏手には店に似つかわしくもない恐竜のオブジェが建っていたりする。ハチャメチャである。 

 そうしてこの店に巨大クモ軍団が運ばれてきたのだけれど、クモたちは箱を抜け出し、店内に入ってきて、客たちをパニック(らしき)状態に陥らせる。このクモたちであるが、すべてCGだ。顔はグロテスクだけれど、チョコチョコ走り回る(クモってそんなに敏捷だっけ、麻薬のせいで変異したと解釈しておこう)姿は愛嬌さえ感じられてしまう。僕のセンスがおかしいのかな。 

 ダンサーの一人に害虫駆除してる友人がいると聞くと、オーナーはその人に駆除を依頼する。翌朝、屋根にアリのオブジェを乗せた自動車に乗って(分かりやすい映像だ)、本作の主人公らしき存在である害虫駆除男性が到着する。彼は巣を破壊しないとダメだと言い、クモの巣を探し始める。 

 そうこうするうちにダンサーや女性陣がクモの被害に遭う。どういう原理か分からんけれど、クモは女性に対しては血を吸うのである。血を吸われた女は、ある者は性的欲情が高まってかレズビアンに耽る。ある者はラリッたようになる。ある者は闘争心が高まるのか女ソルジャーになる。 

 その後、害虫駆除男と女ソルジャーが協力してクモ退治をするという展開になる。すでに「なんじゃこりゃ」の展開になっているところへ、いきなり麻薬捜査官みたいなのが登場する。この捜査官はダンサー全員が麻薬でラリっていると判断して、全員を逮捕しようとするも、女たちの反撃に会い撃沈。それでも任務に忠実で、全員と戦おうとする。 

 要するに、主人公たちはクモ軍団と戦うのと同時にこの捜査官とも戦うことになるわけだけれど、緊迫感も何もない。スリルとサスペンスの微塵も感じられない映像が続く。 

 さて、クモたちは女に対しては血を吸うだけなのに、男に対しては容赦がない。オーナーはクモたちによって食い荒らされてしまい、捜査官は得体の知れないモンスターに変貌してしまう。もはやクモなのかなんだか分からない。 

 主人公の二人、つまり害虫駆除男と女ソルジャーは、捜査官を倒し、恐竜のオブジェを爆破する。店も炎上してしまう。二人は女たちを救出して脱出する。それで一件落着。 

 なんじゃこりゃ! 

 

 本作は2004年の作品らしい。学芸会並みの演技、チープなCG、緊迫感のないシナリオと、限りなく低予算で作られた映画だ。ただ、お色気だけはふんだんにある。 

 見終わった後の脱力感は深酒をやらかした翌朝の気分だ。「おれ、何やってんだろ」ってな気分が味わえる。そういう脱力感が快感だという人にはお勧めできるかもしれない。また、無価値なゴミを価値あるものに変えたいという錬金術みたいなことを試みたい人にもお勧めだ。そうじゃない人にはただ人生の時間の無駄使いで終わってしまうことだろう。 

 本作品の僕の唯我独断的映画評は、ゼロ星だ。星を一個もつける気にならん。 

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー) 

投稿者 高槻カウンセリングセンター