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2020年6月4日 木曜日

6月4日:コロナ・ジェノサイド~努力は報われない

6月4日(木):コロナ・ジェノサイド(46)~努力は報われない 

 

 僕たちは緊急事態宣言を受けて自粛生活を送った。都市封鎖した武漢よりかはましな生活を送れたとは思うが、それでも不便なことも多かった。 

 営業自粛を求められた企業や店舗は、固定費を支払うために貯蓄を切り崩す。その貯蓄は今後の社員の補償のためのものであったかもしれないし、経営者の老後のお金であったかもしれない。いずれにしても収入が激減した以上、どこかからお金を工面しなければならない。立派な経営者たちである。 

 どの人も多かれ少なかれ苦しい経験をしていると思う。それでも解除にこじつけるまで努力をして、それに一応成功したことになっている。この努力がどれだけ報われただろうか。 

 手を尽くしても助けられないこともある。人間は万能ではないから、最善を尽くしても助けられないこともある。できることをやってダメだったというのならまだ受け入れることもできる。ところがどうだい、できることはたくさんあるのに助けられなかった場面がいくつもあった。努力しても報われなかったのだ。 

 観光業なんかは打撃が大きい。それも仕方がない。人の動きが制限され、出入国もできない状況であったのだから。では、そういう業界の人たちを救うために最善を尽くしたと言えるだろうか。とんでもない。いくつもの旅館や宿泊施設、観光地の店舗などが閉鎖したとも聞く。 

 他の業界でも同様である。彼らはこの危機を乗り切るために懸命であった。彼らにもできることがいろいろあったはずだという理屈は脇へ置いておこう。それはそれで正しいが、何かをするためにも元手がいるのも確かである。 

 個人レベルでもある。女優の岡江久美子さんなんかはその典型例である。あの人は死ななくてよかった人だったのだ。手を尽くさないから死に至ってしまったのである。助けられた命であったはずだと僕は信じている。同様な立場の人は他にもおられるのだ。 

 これが人命蔑視なのだ。今の政府に一番不快感を覚えるのは、政府のやっていることの背後に人命蔑視の思想が感じられるからだ。そんな感じを受けるのは僕がおかしいのだろうとも思っていたが、どちらが正しいとかおかしいとか、今の僕はそんなことを気にしなくなった。音楽の通奏低音、つまりベースラインのように、僕には人命蔑視の思想が聞こえてくるのだ。 

 コロナ関係に話を絞ろう。アビガンを開発したのは日本人である。薬品を一つ開発するというのはたいへんな作業である。彼らが新薬を開発するのは、自分たちの生活や利益のためだけではないのだ。それだけでやっている企業は、製薬会社に限らず、間違いなく短命で終わる運命なのだ。そうではなく、人のより良い生に資したいという思いがあるからである。その思いから彼らは努力をするのだ。そうして努力の果てに開発した薬が、効果が外国では証明済みなのに、いつまでも認可されないという事態が生まれる。何のために努力を重ねて開発したのか、これでは分からなくなってくるんじゃないかと、僕は心配になる。 

 アビガンだけではない。多くの専門家が様々な提言をしてきた。何かを伝えようとして努力した人たちだ。通常の業務、さらに多く追加される業務に加えて、彼らは一生懸命何かを主張し、啓蒙しようとしてきたのだ。こういう努力は政府には届いていないのである。 

 行政側でも同じようなことが起きる。保健所の職員たちは職務を全うしようとして懸命であった。時には不手際や失敗をやってしまうことがあったとしても、多くは善良な職員たちである。彼らがいくら努力して頑張っても、報われるどころか、さらに多くを求められてしまう。保健所の業務が過多になるのは、政府が押し付けるからである。努力しても報われるどころか、さらにその上のものを求められてしまうのである。 

 検査機関は、検査件数を増やすために創意工夫をしたことだろう。しかし、検査可能件数は増やせても、検査に回される人が少ないということであれば、やはり彼らの苦労も報われないことになる。 

 コロナ倒産した企業や店舗は気の毒である。彼らも努力して、苦労を重ねて、今の地位を築いただろうに。政府が対応をきちんとしていれば助かったところもあっただろうに。 

 

 若い人に伝えたい。努力してもこの国では報われるかどうか不明だぞ、と。もし、努力して成功したいなら、日本を捨て、外国へ行きなさい。僕はそう言いたい。今の日本で努力しても、それがどこまで報われるか分からないし、政府が無能だというだけで水の泡になってしまうことにもなりかねない。 

 日本など視野に入れず、世界に出て、世界で成功する人間になって欲しいと、若い人に僕は言いたい。今回のコロナ禍で今の日本がどんな国であるかがよく見えたのではないかと思う。 

 

(寺戸順司―高槻カウンセリングセンター代表・カウンセラー) 

投稿者 高槻カウンセリングセンター