心理療法のご紹介

認知行動療法の概要、考え方とカウンセリングにおける取組みについてご紹介します。

認知行動療法の概要

認知行動療法は、1970年代に精神分析から発展したアーロン・ベックの認知療法と行動療法から発展した認知行動療法が1990年代から大きな治療モデルとして統合されてきたものです。

認知行動療法では、人間の気分や行動が認知のあり方(出来事に対する考え方、捉え方)の影響を受けることから認知の偏りを修正し、問題解決を手助けすることによって精神疾患を治療することを目的とした構造化された精神療法です。先進諸国では精神疾患に効果があるという事で医療の中で実施されており、日本においては2010年度、健康保険の適用になっているものです。カウンセリングとして、認知行動療法が取り入れられてきています。

認知行動療法 基本モデル

下図は認知行動療法の基本モデルです。

事例で基本モデルについてご説明します。
■出来事
現実起きた出来事です。(五感で認知できる事実)
例) →メールを出したがメールに受信履歴が見当たらない。(返事がない。)

■自動思考
考えてしまっていることです。
例) →嫌われているのかな

■感情
抱く感情です。
例) →不安、心配、悲しみ

■身体
引き起こす身体反応です。(動悸、涙する等)
例) →不眠になる

■行動
→自分から関わりを避ける

思考により感情がもたらされ、身体や行動レベルに影響を与えていることがわかります。このケースでは「極端な一般化」とも言えます。(ある一つの事実に対して、全てがそうだと思い込む思考パターン)

基本モデルの中のスキーマは、信念と言われるものです。このスキーマが思考に影響を与えます。
この事例では、断定するものではなく、あくまでも見立てですが「自分はダメな人間」「人は嫌われてはならない(愛されたい)」といったスキーマが、ついつい、自分に対して反応がない出来事に対して「嫌われている」という思考を抱かせることになっていることも考えられます。

認知行動療法では、自動的に湧き起る思考の傾向、スキーマに気づき、より自分らしく望む方向に気持ちを向けられる様に、認知の修正(既存の思考に対する新たな気づき)をはかり、自身でカウンセリング後もセルフカウンセリングできる取組みをしていきます。

カウンセリングにおける取組み

認知行動療法のカウンセリングでは、頭の中で起こしていること、心の中の出来事を整理し、出来事における問題と認知面での問題を把握し、問題改善に向けて取り進めていきます。

うつぎみ、うつ状態にある方、悩みやすい方、自己否定ぎみ、自分を変えていきたい方には、認知行動療法をベースに将来に向けて認知行動療法のセルフカウンセリングができる取組みができるセルフカウンセリング講座もおすすめしています。
セルフカウンセリング講座のご紹介ページ

当カウンセリングルームでは、認知行動療法は、カウンセリング、セルフカウンセリング講座の中で受けられます。
又、カウンセラーも目指せる カウンセラー認定講座(準備中)でもカウンセリングを兼ねて受けられます。

カウンセリングに対して迷いがある、疑問などあられましたら、お気軽にご相談ください。

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